35//求めてやまない
・
・
・
・
・
「キラ。この前頼んだプログラムのインプラント、終わったか?」
「うん。かなり手こずったけどね」
「そうか。助かった。…それで、悪いんだが、もう一つ頼まれてくれないか?」
「何遠慮してるの。僕とアスランの仲だろ」
「感謝する」
・
・
・
・
・
「キラさーん!!」
「どうしたの」
「俺、また力上がったんですよ!模擬戦、見てくれませんか?」
「ああ、いいよ。そっか…良かったね」
「キラさんの指導のおかげです!」
・
・
・
・
・
「キラ…悪いんだが、弁論の台本作成、手伝ってくれないか」
「また国民の前での公開演説?」
「私だってそんな面倒なことはしたくない!だが、それも党首の役目だと言われると…」
「分かった。分かったからそんなに萎れないで」
「助かる。こういうことを頼めるのって、お前ぐらいだし…」
・
・
・
・
・
「キラ、お前にしては珍しく、書類ミスがあったぞ」
「え?ホントに…」
「大した内容じゃなかったから、こちらで補正しておいた」
「あ、助かったよ。…うーん、大丈夫だと思ったんだけど」
「何かあったか?」
「いや?別に。…でも最近、目を少し使いすぎてるのかもな…。霞むし」
「気を付けろ」
・
・
・
・
・
「キラ!デートしようぜデート!」
「はぁ?」
「イイ展望台を見付けたから、行ってみようって誘ってんの。気晴らしになるぜー」
「そうだね。…でも、ちょっと待って。この仕事、終わらせてから…」
「何だそりゃ」
「だって、頼まれごとが溜まってるんだ」
「仕方ないか。…じゃあ、明日迎えに行く」
・
・
・
「高層建築物なんて今時珍しくもないけど、…ホラ、眺めいいだろ」
「綺麗だね」
「だろー?」
「まるで人がゴミのようだね」
「誰かクラインの姫さん呼んでこーい!!コイツ働かせ過ぎなんだよ!!」